百済(くだら)の王子・琳聖太子(りんしょうたいし)の末裔という伝承もある大内氏。
平安時代後期に現在の山口市大内(おおうち)に拠点を移したとされ、その後の14世紀後半に、大内弘世(ひろよ)が統治の本拠を山口としました。大内氏館跡として1959年に国史跡に指定されています。
山口市では1978年より計37回にわたって館跡の発掘調査を実施。これまでの調査成果から、14世紀には館の整備が行われており、さらに古くからおこなわれている可能性もあること、塀や堀がめぐらされた屋敷地であったこと、屋敷地が拡張していくこと、少なくとも4つの庭園がつくられたことなどが分かっています。
館が存在したおよそ150年間、山口は栄華を極め、大内文化が花開きました。現在は遺構の復元整備を行い、往時の面影に思いを馳せることも可能です。そして、調査開始から40年以上が経過した現在も研究は継続中。新事実の解明や見直しによって、数年後にはより往時に近い姿へと変わっているかもしれません。
大内氏館跡周辺MAP PDFはこちら  紙MAPは、大路ロビーまたは大内氏館跡池泉庭園のパンフレットボックスで配布しております。